PLAY! #私らしく山を楽しむ

PLAY No,14

#山で観る

BIRD WATCHING

「冬の森では自然にできた木のウロで、
エゾフクロウが眠っていることがあるんです。」
 動物写真家の佐藤 圭さんが話してくれる冬の北海道のすばらしさに、
ユーチューバーのりさらいずさんが反応する。
「それ、ずっと見てみたいと思ってるんです!」
 こんな会話から真冬の道東で、野鳥を探す旅が始まった。

  • アウトドアインフルエンサー

    RISA RISEりさらいず

  • 動物写真家

    Kei Sato佐藤 圭

フライフィッシングやキャンプなどのアウトドアアクティビティを楽しみ、その様子をYouTubeやSNSで発信しているりさらいずさん。活動拠点が北海道ということもあって、普段のアクティビティの中ででもエゾフクロウを探していたそうだ。
「フライフィッシングで川に入るときも、川岸の木を見上げたりしながら姿を探してるんですけど、なかなか見つけられなくて。あと、シマエナガも実際に見てみたいし、写真も撮ってみたいんです」

そんな想いに佐藤さんが応えた。
「鳥を探しに行くことを『探鳥(たんちょう)』って言うんです。探し方のコツがあるので教えますよ。一緒に探しましょう」
たとえばなんですけどね、と佐藤さんは鳥を探すコツを教えてくれた。
「夏は葉が生い茂ってるんですが、冬は木々の葉っぱが落ちているので、野鳥を見つけやすい時期なんですよ。道東なら天然記念物のタンチョウがたくさん越冬しているので、今回は道東方面に行ってみましょう」
こうして、真冬の北海道で鳥を求める散策が始まった。

佐藤さんは動物写真家として活動しているが、鳥も撮っている。
「この北海道に行きとし生ける、野生の動物はすべて撮りたいんです。鳥も動物だと思って撮ってますね」

そんな佐藤さんが提案するのは "探鳥を難しくしないこと" だった。

「最初のうちは、あまりに難しいことをやろうとしたり、希少な鳥ばかりを探してしまうと見つける確率が上がらなくて楽しくないんです。やっぱり最初は、見れて嬉しいっていう感動の機会を増やしたほうが絶対にいいです。そこから、徐々に難易度をあげていくといいですね」
なので、と佐藤さんは続ける。

「今回は、最初にタンチョウが眠る川に行って、タンチョウが休息している伊藤サンクチュアリ、それからちょっと有名なエゾフクロウのネグラを見に行こうかと思います。最後に、シマエナガや色々な小鳥が暮らす自然公園かな。きっと、いろんな鳥に出会えると思いますよ。
佐藤さんの読み通り、二日間で出会ったのはタンチョウ、オオハクチョウ、オジロワシ、オオワシ、エゾフクロウ、シマエナガ、カワラヒワ、カワウ、マガモ、カラス、ヒヨドリ、ミヤマカケス、シジュウカラ、ゴジュウカラ、コガラの計15種。真冬の過酷なフィールドでも、自然はこんなにも豊かなのだ。

りさらいずさんも
「冬の青空に真っ白なタンチョウが飛んでいたり、木の肌と同じ模様に同化しているエゾフクロウを見れたり、真っ白なかわいいシマエナガに出会えたりで、感動しっぱなしでした。鳥を探すって、こんなにも楽しくてわくわくするんですね」
と笑顔が耐えない。

「シマエナガの鳴き声も覚えたし、探鳥のコツはバッチリ教わりました。次は自分のちからで、かわいい鳥たちをたくさん見つけ出したいですね!」

FIELD

北海道東部エリア

  • WEAR

    暖かさはもちろんですが、野鳥の声が聞こえるよう、あまりシャカシャカしない、衣ずれの音の静かなものを選ぶようにしています。

  • INNER

    動くときにはドライナミックメッシュのような汗処理が得意なものを、ジッと待つときにはスーパーパワーパンツのような保温性に長けたものを使っています。

  • ACCESSORY(手袋や帽子など)

    極寒のときには厚いものも使いますが、常にカメラ操作をしていたいときには保温性よりも操作性を重視して、薄い手袋を使います。

  • WEAR

    北海道の冬、ということでいちばんに防寒を考えました。が、着すぎても動きにくくなるので、動ける防寒に気をつかいました。

  • INNER

    探鳥は意外に歩きますよ、と聞いていました。冬のアウトドアは汗冷えが大敵なので、しっかりドライ系のインナーを選んできました。

  • ACCESSORY(手袋や帽子など)

    帽子はいつも、かわいさ重視で選んでいます。写真を撮ることが多いので、必要に応じて指を出せる手袋はものすごく重宝しています。

QUESTION TO MR. SATO

『探鳥』を
始めたきっかけ

「野生動物を撮り始めるきっかけになったのは雄々しい姿のワシだったんです。その後しばらくは哺乳類を中心に撮ってたんですけど、先輩から "哺乳類は種類が少ないから、そのうち息詰まるよ。鳥は種類が多いし、生態もいろいろだから被写体としてもおもしろいよ" って助言を頂いたんですよね。それで小さい鳥も撮るようになりました。大きい鳥はすぐ見つかりますけど、小さい鳥は、よく探さないと見つけ出せない。そこで動物を探す目も鍛えられましたね。

『探鳥』をしていて
最高だと思うこと

「鳥を撮影するコツは、自然に溶け込むことなんですよ。木の幹に張り付いて、木そのものになったつもりでジッと待ちます。そしたらある瞬間から鳥が僕に気づかないみたいに、すぐ近くの枝に止まって餌をとったりようになるんです。鳥を見てると警戒してるかどうかがわかります。自分が鳥にストレスを与えないくらい自然の中に溶け込んだかなって思える瞬間の、静かで穏やかな感じはすごく好きです。そういうときは鳥も自然な表情になってて、いい写真が撮れますね」

『探鳥』で
気をつけること

「追い回したりして、警戒させたりストレスを与えないことですね。 あと、餌付けはしません。給餌はきちんと鳥や動物たちの生態を分かってる人がするのは良いと思います。あくまでも僕は鳥たちの自然な姿を見せてもらいに行っているので、彼らの生活には介入しないようにしています」

おすすめのフィールド

「最初は歩きやすいくて道にも迷わない、整備されている自然豊かな公園がいいと思います。そこで見られる鳥の名前が看板に掲示されていたりもしますから、ネット検索で、野鳥の鳴き声を勉強して、覚えて、鳴き声をたよりに探してみるのも面白いです。別の公園に行くと、また違った鳥に出会えるので公園巡りも楽しいですよ。
それに公園にはエゾリスやエゾモモンガのような小動物が住んでいることもあるんです。昼間だけでなく早朝や夕方など、いろいろな時間で歩いてみると、たくさんの動物にも巡り会えると思います」

これから
始める人へ

「僕は写真家なので、鳥を見つけたら写真を撮ります。だけどただ見つけるだけ、眺めるだけでもいいと思うんです。もちろん双眼鏡でじっくり観察するのも楽しいですよね。ひとつあるとしたら、鳥を見るためには忍耐が必要なんです。ジッとして鳥の警戒心をとかないといけません。そういうときに夏なら暑さや紫外線の対策、冬は防寒対策が必要になります。きちんとしたウェアを着ることは、思ってる以上に大切な要素ですね」

QUESTION TO MS. RISA RISE

『探鳥』を
やる前のイメージ

「これまで鳥を見てる人って、大きいカメラとか長いレンズとか立派な三脚とか、そういう本格的な道具を持ってる人がほとんどで、敷居が高い趣味だと思ってました。それに私は鳥についての知識がなにもないので、何を手がかりに探したらいいのかも分からなくて。鳥を探して写真を撮りたいっていう気持ちはずっとあったんですけど、なかなかきっかけが掴めない、っていう状況でした」

『探鳥』を
してみて思ったこと

「今回はタンチョウやエゾフクロウを探しに行ったんですよ。そういう鳥たちは湿原や森の中まで行かないと出会えなかったし、その姿にはものすごく感動したんです。けど、ずっと見たかったシマエナガは街なかの公園にいたんですよね。人の生活のすぐ近くに見たかった鳥がいるなんて思ってなかったので、びっくりしました。鳥ってこんなに身近なんだなって」

これから始める人へ

「探鳥って聞くと難しく思うかもしれないけど、実はお散歩するだけで自然に触れ合える、すごく始めやすい遊びだなって思いました。もちろんその野鳥をカメラで撮影するっていうのもすごく楽しいんですけど、本格的なカメラがなくても、鳥に会いに行くっていうことだけで驚いたり感動したりすることがたくさんあるんです。予想もしないような発見がいっぱいある遊びなので、ぜひともやってみてほしいです」

PICK UPITEMS

  • TYPHON 50000<br>WARM ST JKT

    TYPHON 50000
    WARM ST JKT

    ティフォン 50000 ウォーム ストレッチ ジャケット

    ¥38,500

    レインウェアに位置づけられる高い防水性と、ムレにくい快適性を備えた全天候型ジャケット。立体裁断とストレッチ性によってストレスのない着心地と、裏起毛による抜群の保温性で、冬のアクティビティをサポートする。

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  • BREATHEBARRIER TOI JKT M

    KULA 40
     

    クーラ 40
     

    ¥22,000

    レインカバーを標準装備。しっかり荷物をホールドするサイドコンプレッションや2気室構造という本格的なスペックを備えながら、すっきりとクリーンなルックにまとめた。日常からアウトドアまで幅広く対応する。

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「TYPHON 50000 WARM ST JKT」従来のTYPHONに保温性が加わって、寒い環境下でも快適に行動することができました。着心地はしなやかで肌触りがよく、ストレッチが効いていて心地よい。安定のTYPHONクオリティでしたね。/「REATHEBARRIER TOI JKT M」ふわふわした優しい肌触りで、着てみるとその感触通りの暖かさでした。加えて汗のヌケも良いので、今回の「雪が舞う環境下での登山」という、保温性と透湿性が同時に求められるような状況では大きな威力を発揮してくれました。
  • BREATHEBARRIER WILDER LT JKT W

    TRILOGY TYPHON
    TOUGH II ST JKT

    トリロジー ティフォン タフ II ストレッチ ジャケット

    ¥42,350

    30,000mmの高耐水と、40,000g/㎡/24hという優れた透湿性を備えたオールウェザージャケット。さらにフード、肩、腰、肩まわりには耐摩耗性素材を採用。タフさを備えることで、ハードな状況にも対応する。

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  • DRYNAMIC THROUGH

    BREATHEBARRIER
    TOI JK W

    ブリーズバリヤー トイ ジャケット W
     

    ¥36,850

    表地には撥水性と防風性に優れた「ブリーズバリヤー®」を、裏地には保温性と通気性を両立させた「スルー ウォーム®」を使用。保温着としても、低温時の行動着としても使用できるマルチユースなミッドレイヤー。

    ご購入ページへ

吸汗速乾のウェアとして、ベースレイヤーの上に着ています。暑いときにはフルジップを大きく開けて、寒いときにはフードを被って、と一着で幅広く使える点が気に入っています。/長袖なので、冬場でも温かい。そうやって保温性があるのに走っていてもムレたりしないし、ジャケット脱いで風に当たればスッと熱気が逃げていく。体温調整のしやすさですごく重宝してます。

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