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2019年5月16日

白馬大雪渓バーティカル by 小寺教夫

5月13日、五月晴れの青空が広がった週末、春の白馬大雪渓をSkimoで駆け上がってきました。
「白馬大雪渓バーティカル」今シーズンの日本のSkimoシーズンを締めくくるイベントの様子をレポートします。



 午前7時ちょうど、白馬岳への登山口となる猿倉駐車場を一斉にスタート!まずは走りやすい林道をクロスカントリースキーの様に飛ばします。白馬尻からはいよいよ大雪渓へ。ここからSkimoがその本領を発揮します。私たちはきつくなっていく傾斜を感じさせないリズムで、一歩一歩確実に、そしてスピーディに標高を上げていきます。
 先行する山スキーヤーからは、「速いなぁ!」「がんばれ!」の声が何度も聞こえてきます。雪山を軽快に駆けるSkimoへの興味や認知度は、これから日本でも更に高まっていきそうな予感です。


 稜線が近くなり、傾斜が増したところでスキー板をザックに担ぎます。ここでもザックを一度も下すことなく、外した板をザックに取り付け。軽快なリズムを邪魔しないこのスタイルはレースだけでなく、いつの場面でも有効です。



 ツボ足で厳しい傾斜をパスして再びスキーを履くと、すぐに白馬山荘を通過します。山荘まで来れば目指す白馬岳山頂はいよいよ目の前。山頂直下はすでに雪が消えているので、再びスキー板をザックに担いでラストスパート。足首の可動域が広いSkimoブーツならトレイルランニングのように山を駆けることができます。腕時計の針は1時間50分台中盤を告げ、私の背中を急げ急げと押してきます。最後までスピードを緩めることなく、もちろん左右に広がる景色を楽しむことも忘れずに、フィニッシュの山頂方位盤にタッチ!時計の針は2時間01分49秒!!

 快速で登り切ったその達成感に思わず笑みがこぼれます。その後もフィニュッシュするみなさんは誰もが本当に良い笑顔。自分の限界に挑戦してきたみなさんの笑顔が白馬の青空に輝いていました。



帰りはレースではなく、みんなでワイワイと2号雪渓へドロップ。松澤さんの滑走シーンです。かっこいいです!


Pro Skimo Player 小寺教夫(こでらのりお)
三重県いなべ市在住。Asake Alpine Club 所属。高校時代から本格的に山岳競技を始め、三重県代表として国体山岳競技で6位入賞。現在は鈴鹿山脈をトレーニングフィールドに、冬はSkimo、夏はSkyrunningで峰々を駆け巡っています。Skimoでは2018/2019シーズンのワールドカップ全6戦にアジア地域からは初となる全戦出場を果たし、年間総合ランキングは26位。同シーズンの世界選手権(スイス)にも日本代表メンバーとして出場。「Suzuka to the world!!」をテーマに掲げ、世界の山へ挑戦中。Blog「Suzuka to the world!!」
https://blog.goo.ne.jp/suzukaskimo