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2020年9月28日

憧れの植物を求めて、秘境探検 by KUSACO

今回は、北海道日高地方のとある河川の上流部を探検してきました。
KUSACOが何年も前から会いたくて、うずうずしていた植物があります。
念願かなって、ついにじっくりと自生地での観察が出来ました。
ぜひ皆さんにも、その植物の美しさを堪能して頂ければ幸いです。

その植物の生育環境は、山地の湿った岩場や渓谷です。こんな場所を、突き進みます。

しかし、なかなか見当たりません。こうゆう岩場にあると思うんのですが…
そう簡単にはいきませんね。


ダイモンジソウは最盛期。岩場にみっちりと生えていました。

北海道では、山や森に一歩入ればそこはヒグマの領域。
熊対策はしっかりと準備していましたが、電波も通じない森の奥深く。少しざわざわしてきました。
どこで諦めをつけるか悩み始めていたところ………
ふと遠くを見つめると、崖地にぼんやりとピンクの塊が!


ついに見つけました!北海道固有種、バラ科のエゾトウウチソウです。
北海道のなかでも、上川、胆振、日高、十勝地方でしか見られない希少な植物です。
見つけた瞬間うれしくてうれしくて、漫画のように目をキラキラさせて駆け寄りました。(危ないぞ)

崖地は濡れているうえに岩がポロポロと崩れやすく、他の植物を踏みつけてしまいそうだったので、遠くから撮影。
下から見上げると、なんともダイナミック。高さ1mはある大型の多年草です。

さらに突き進むと、群生している場所を見つけました。

なんとも妖艶で、うっとりとする美しさでした。
風が吹くと、紅紫色の穂がゆらゆらと揺れる。渓流のせせらぎを聞きながら、しばらく見とれてしまいました。

近くで観察できる個体があったので、アップでも見てみましょう。

花弁はなく、長―い雄しべが突き出る構造なんですね。雄しべをよく見ると、先端が徐々に太くなっていました。おもしろい!
雄しべの根元には、がく片が4枚あるのが見えます。とうもろこしを食べた跡に、ちょっと似てるな~なんて思いながら、楽しく観察させてもらいました。


花は、下から咲き上がるんですね。蕾のぷちぷちも可愛いです。

手つかずの大自然の中で、自分だけのフィールドを見つけることができた時は本当に感動しますね。なかなかデンジャラスな冒険でしたが、大満足の一日でした。

追記。帰り道、山地の岩場でソラチコザクラの群生地を見つけました。こちらもエゾトウウチソウと同様、分布が限られた珍しいサクラソウの仲間です。

これは、再訪決定ですね。
今は地味な崖地だけど、春先はピンク色の花で賑やかになりそうだ~


今日も、テフォン大活躍。しっかり水を弾いてくれるし、行動してても蒸れなくて快適でした。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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