
10/2-4に開催された山口国体にてボルダーで2位、リードでは優勝という好成績をおさめた
MILLETテクニカルアドバイザーの米倉亜貴さんより
大会レポートが届きました。
Youtubeにもアップされている大会の様子ですが、
米倉選手のレポートでは更に臨場感溢れる内容で綴られています。
ぜひ、ご一読を。
【山口国体報告】
10月2日から4日までの3日間、山口県でおこなわれた国体に出場しました。
パートナーの中井知花選手と二人でこれまで何度も合宿を行い、ボルダーでの3位以内を目標にトレーニングしてきました。
結果、ボルダーで2位、リードでは優勝という成績をおさめることができました。
簡単ですが、3日間の競技内容を簡単に報告したいと思います。
10/2 ボルダー予選
6分2課題×2セットの計4課題で行われるボルダー予選。この日が一番緊張していた。
なぜなら他のチームの実力、私たちの位置がまだまったく測れていないから。
それに予選はいつも不安だ。もし何かミスすれば次に進めない。
しばらく競技から離れていたこともあり、プラス思考になかなか持っていけず、気持ちも身体もがちがちだった。
オブザベーション(課題の下見)が終わっても不安は消えなかった。
あまり、ムーブが読みきれなかったからだ。でももう仕方ない。
知花さんと「頑張ろうね」と励ましあい競技スタート。
1課題目は完全ウエルカム。緊張で動きは硬かったけれど二人とも問題なく一撃。
そして2課題目。上部のムーブが分からない・・。二人していろいろ試すが解決の糸口が見つけられずタイムアップ。
これにはかなりあせった。完登が出ている感じだったので正直「やっちゃった・・」と思った。
顔のこわばる二人を観客席から仲間が励ましてくれる。本当にありがたい。
皆からの応援を力に第2ラウンド。
3課題目は絶対一撃しなければいけない課題。ひやっとした場面もあったけど2人とも一撃。そして4課題目。
最後のマントルまでは皆いっている感じだった。ただ完登はあまり出ていなさそう(会場の雰囲気でなんとなく分かる)
私がイージーミスで一回落ちてしまい、知花さんも最後のマントルで落ち、後がなくなった。
「これを登らなければ決勝にはいけない。」瞬間的にそう思い2トライ目。すごく集中していたと思う。
マントルを気合いで返して完登。登れたときは心底嬉しかったし、何よりもほっとした。
結果、4位で決勝進出。4課題目が登れていなかったら予選落ちしていた。
優勝候補の北海道も8位でぎりぎり通過というかなりリスキーな予選。
勝負の怖さを感じながら、とりあえず残れたことで気持ちは一気に軽くなった。
10/3 リード予選・ボルダー決勝
リードの予選は昨日とは比べ物にならない位、気が楽だった。
自分の得意分野であること、そしてその1本に集中すればいいこと。私はやっぱりリードのほうが向いているんだと思う。
オブザベの時から登れそうな感じに見えた。そしてイメージ通り完登。
知花さんも安定した登りで上部まで高度を伸ばし、チームは4位で決勝へ。
そして午後からはボルダーの決勝。
いよいよだ。知花さんはボルダーメインなのでなんとしてもこちらで頑張りたかった。
決勝は第1ラウンドで下位4チームが落とされ、第2ラウンドには上位4チームしか進めない。
とりあえずは第2ラウンドに進むのを目標にトライスタート!
第一課題はオブザベと違うところもあったけれど現場合わせで一撃。知花さんも続いて一撃!
第二課題は下部で遠い一手がありもじもじしてしまったけど、
足を上げて解決し何とか一撃。
知花さんもゴール目前まで迫ったけれど惜しくも完登ならず。
でも次のラウンドには残れる手ごたえはあった。
そしてまさかの!一位通過。知花さんの「もうここで終わりたい」の一言に和み、笑い、第2ラウンドへ。
今年で国体は最後と決めている知花さんとの最後のラウンドはとても楽しく充実していた。あの時間が最高だった。
そんな時間が過ごせていたのはあの大会で私たちだけだったと自信があるくらい。
第3課題は二人とも二撃。第4課題はボーナス止まりだったけれど、そんなことや結果もうどうでも良かった。知花さんに本当に感謝。
そして、ひとつ順位を落としたもののまさかの準優勝でボルダー競技終了。皆からたくさんの祝福を受けて本当に幸せだった。
10/4 リード決勝
いつもなら「早く終わって解放されたい」と思う最終日。この日は違った。
知花さんとの国体が今日で本当に最後なんだと思うととても寂しく、終わって欲しくないと思った。
でも泣いても笑っても今日が最後。悔いが残らないように頑張ろうと二人で話しながらアップ。正直順位はどうでも良かった。
ただ、私がパートナーのために出来ることは完登すること。だからどうしても登りたかった。
オブザベの感触は良く完登のイメージもあった。
そして最後の競技開始。
下部は難しいセクションもなく中間部。隣で登る知花さんを見守りながらレスト。そして上部へ。
知花さんが落ちたのが聞こえる。どうしても登りたい。そして思いのほか余力もあった。
けれど、完登を意識するあまり大事にいこうとしすぎてしまった。
クリップポイントを間違え消耗してしまい、それであせってムーブもミス。出し切れずに落ちてしまった。
悔しさと知花さんに申し訳ない気持ちでいっぱいだったけれど、おりてきたら皆が労ってくれた。
そして知花さんと二人で全ラウンド戦えたんだから良かった。と心から思えた。
二人とも結果なんてまったく気にせずアイシングしたり仲間とおしゃべりしたりしているうちに結果が発表される。なんだか騒がしい。
なんか私たちが優勝とか・・・。まさかという気持ちでいっぱいだったけれど、見にいってみると確かにリザルトにはそう書いてあった。
まさかの優勝。私たちは実感がなくポカンとしていたけれど、応援してくれていた皆が本当に喜んでくれていて
それを見て「ああ良かった。神様が皆と私たちにプレゼントしてくれたんだ。」と思った。
狙っていなかったリードでの優勝は、知花さんとの最後の国体に向けて練習してきた私たちと、
いろんな形で協力してくれたたくさんの人たちに神様がくれたご褒美だったと思う。
誰一人欠けても、この素晴らしい3日間はなかったと思う。本当に皆に感謝の気持ちでいっぱいな大会だった。
知花さん本当にありがとうございました。
応援してくださった皆さん本当にありがとうございました。
米倉亜貴






